最近、メタバース (Metaverse) という言葉をよく聞きますが、メタバースとは、コンピューター上の仮想空間、そして、その中で人々が交流したり生活できるような場所を意味するそうで、Meta+Universeから作られた造語だそうです。
私も流行りに乗っかって、NTTのDOORというメタバース空間に「さわらぼ(SawaLabo / SawaLab.)」な空間を作ってみました。EdgeやChromeといった一般的なブラウザだけで機能して、見るだけならユーザー登録も不要なので、手軽です。スマホでも同様にアクセス可能(ただし、かなりデータを食うというの情報もあり)。
ユーザー認証すれば、このように部屋を持てて、自由にカスタマイズできます。特に、特定のアプリを入れなくていいというのは手軽です。
ZoomやTeamsのように画面を共有したり、カメラ越しに自分の顔を見せたりできるので、数人が集まって簡単な会議もできてしまいます。立体的な空間に人がいる感じがするので、臨場感という意味ではリアルに近い印象です。
セカンドライフは時代が早すぎた?
そこで、長いことネットをしている方々だと、おや?と思うのが、Second Life、そんなの15年以上前に既にあったのでは?と思う人も多いと思うのです。セカンドライフ(Second Life)の中では、まさに人々が自由に交流し、通貨が存在し、現実世界にかなり近い状況で経済活動などが行われていたと記憶しています。
私の記憶だと、2005年~2008年ごろまで日本でも注目を集め、企業がセカンドライフ内に土地を買い、建物を建ててショールームを公開したり、海外では大学が講義をするなんてことも話題に。私も当時、県の政策担当部署にいて、行政もこういうのを活用しましょう!と、当時の県知事に紹介した記憶があります。
日本発のメタバースでは、アメーバーピグなんていうのもありましたね。これをメタバースというかどうか、異論のある方もいると思いますが、仮想空間という意味ではメタバースなのだと思います。
今メタバースが再び脚光を浴びているのはなぜなのか?
私はそういう業界にいるわけでもなく、最新の知見があるわけでもないですが、コロナ禍が関連していることは間違いないのだと思います。コロナ禍は、良くも悪くも人のライフスタイルを大きく変えました。リモートワークなどという言葉にも象徴されるように、仕事は会社に来てするから価値がある、というような古い価値観をある程度新しく上書きする役割を果たしたと思います。
ZoomやTeamsのような遠隔会議システムも、新しい技術ではなく昔からあった技術。でも使われてなかっただけ。セカンドライフも登場のタイミングが早すぎたのか、一過性のブームなのか。
実際、作ってみた「さわらぼ」の部屋の中で遠隔で打ち合わせをしてみましたが、資料共有、画面共有などは通常の会議システムで十分かも、という印象でした。あとは、臨場感でしょうか?
以前に、Zoomで授業したときに、学生はみんな顔出ししないというようなことを書いたことがありましたが、授業で使うなら、そういう心理的バリアからは解放されそうです。
また、普段ゲーム等をしている学生からすれば、特に目新しいことでもなく、目的のない仮想空間なので、「これなに?」ってなりそうです。
再び脚光を浴び始めたメタバースですが、これからどのように発展していくのか、少し心配しながら見ていきたいと思います。
YouTubeで紹介動画を作ってみました