私のゼミでは、いわゆるプロジェクト型(PBL)で外部の方々と連携して進めていくスタイルで卒業研究の活動をしている学生が多いのですが、自分たちの興味関心を追求しているチームもあります。
今年は、街づくりや地域の比較などを「水」をテーマにしてみたい!という学生がいて、まず大野に行くとのことで、初回は学生たちに同行してみることにしました。
越美北線(九頭竜線)を使って大野へ
普段は学生たちだけで活動してもらっていますが、今回一緒に行こうと思ったのには理由があります。学生たちと話をしていて、せっかく大野市に行くなら、公共交通機関「JR越美北線」で行こうよ!という話をし、それで盛り上がった流れで私も一緒に行くことになりました。

越美北線(九頭竜線)のデザインされた電車
鉄道が好きな方だとよくご存じかもしれませんが、越美北線(九頭竜線)は福井駅から美山駅、越前大野駅を経由して、九頭竜湖駅までを結ぶローカル路線です。2004年の福井豪雨の時には、越美北線の橋梁がいくつか流されて、廃線になってしまうのではないかと不安視されましたが、多くの方々の努力により復旧し、現在も残っている路線の一つです。そして、現在は「九頭竜線」の愛称でも親しまれています。
越美(えつみ)の「越」は越前福井の「越」なのですが、「美」は美濃(岐阜)の「美」。かつては越美南線があり、それらが結ばれて越美線として福井と岐阜をつなぐ路線になる予定でした。国鉄からJRに変わるような年代での計画変更や大量廃線などもあり、つながることなく越美北線だけが残った(正確には岐阜側は長良川鉄道として残っています)という状況で、今に至ります。
さらに、北陸新幹線が開業してからは、北陸本線は「ハピラインふくい」に移管されて運用されているので、福井駅~花堂駅(はなんどう)はハピライン区間を走るという珍しいJRの路線でもあります。さらに、越前大野駅から九頭竜湖駅の間では「スタフ閉塞」という方式が採用されているJR西日本唯一の路線でもあるので、鉄道が好きな方はぜひ乗って欲しい路線でもあります。
自動車ではなく、電車の移動で見えること
それにしても、学生たちがなぜ「水」に興味を持ったのかが逆に私の興味関心を惹きますね。
最初に大野市を選んだのはとても順当。大野市は御清水でも知られる水・地下水が美味しい街。そして、大野市は天空の城「大野城」でも有名になった観光地でもありますが、普段は車で訪問することが圧倒的に多い場所でもあります。特に、中部縦貫自動車道(高速道路)が九頭竜湖あたりまで開通してからはなおさら。車で気軽にいけるようになりました。
ですが、今回は電車ですので、街中は歩きが基本です。
実際に学生たちと街を歩いてみると、車の移動では気が付かなかった街並みを楽しむことができました。また、電車の本数も限られていますので、計画的に行動でき、かつ、その待ち時間を使ってこんなことを調べてみよう、こんな場所にも行ってみようという広がりも生まれます。
普段、自動車での移動、効率的な移動に慣れすぎている今の私たちにとって、まったく真逆の行動パターンでしたが、だからこそ見えてくるものも沢山ありました。

大野ではいろんな出会いもありました。
学生の探究活動という点では電車を使って大正解!そして、学生も電車での移動は新鮮だったようで、また電車で訪れてみたいと話していました。移動の時間での学生との会話も大事な学びの時間になったと思います。
次回は敦賀方面に行くそうですが(次会は私は同行しません)、今後どのような探究活動となるのか、非常に興味深いところです。
私も、これをきっかけに、いろいろとローカル線で街を巡ってみようかと思いました。
電車の移動、いいですね。

越美北線の車両でゼミの学生たちと







