教育DXはどうなる?学会も会議も全てオンライン、これからの学びの環境

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9月1日~3日まで教育システム情報学会(JSiSE)の全国大会に参加していました。もちろんこんな時期なのでオンライン開催です。オンラインと対面のハイブリッド開催を目指していたようですが、最終的には全てオンラインとなりました。こうやって途中で変更していく場合、準備されているスタッフの方々の苦労は相当なものだと思います。大会関係者の綿密な準備のおかげでスムーズな開催ができたこと、本当にありがとうございます。

この学会だけでなく、昨年から私が所属している他の学会も全て研究会等も含めてオンラインに。でも、これからこれが学会のスタンダードになりそうですね。

 

今回の発表はインタラクティブ発表(ポスター発表のような形式)でしたが、PDFの掲載資料に加えて、限定公開でYouTube上に補足動画をのせました。掲載した資料中に直接リンクを設定できるので、さらに次なる関連資料に関連付けることが可能です。もともとハイパーリンク( hyper link ) ってこのような目的のために開発されたものだったはずなので、それらが本来の場で活かされているということでしょうか?こういうのもこれからもっと一般化するのだと思います。発表を聞いていただいた皆様、ありがとうございます。(動画の作成はもちろん、PowerPointでかんたん!に。)

図:YouTubeの限定公開(チャプター付き)で補足資料をPDFからリンク

発表内容は、先日もこのブログでご紹介した海外企業との連携授業と、台湾でのPBL活動との比較です。海外に容易にいけなくなってしまった今、国際プログラムをどうやってオンラインを活用して実施すべきか、また、その際、現場に行けなくなってしまったことで、リアリティをどのように担保するのかがこれからの課題。試行錯誤は続きます。

 

このような全国大会に参加して、自分の研究成果の発表だけでなく、広く様々な大学の先生方とお話を聞くことで、教育上の悩みや課題などもヒントをいただけたり、共有・共感できるので、有意義な時間となりました。ご当地に行く楽しみは減りましたが、移動がないので、その他の業務もはかどります。でも、現地での臨場感も大事ですよね、、、自分の発表もそういう内容でした。はやくこの流行り病が収束して欲しい・・・

 

オンライン化、教育DXは10年以上まえから?

当時、ELI2010に参加したときの様子

そういえば、10年ほど前に、何度か、アメリカのEducause Learning Initiativeで発表する機会を頂いたことがあります。今思い出せば、ちょうどそのころに、カンファレンス開催の一部がオンライン化して、参加申し込みの欄に「会場」と「オンライン」というのがあったのを思い出しました。

当時は、オンラインで参加する人ってどれくらいいるのだろうか?と思っていましたが、その当時から開催していた会場でも発表・講演の様子をリアルタイムでネット配信していたので、対面参加者も手持ちのパソコンで講演・発表を視聴できていたことを思い出しました。

 

それから時代もすすんで今、すべてがオンラインに。

技術そものもは実は最先端でもなく、昔からあった技術ですが、それらが必要性に迫られて広く一般化したことが一番の驚きです。

 

10年前のツイート

今、教育DXが叫ばれるようになりましたが、使われている技術は同様に決して最新ではなく、もうずいぶんと枯れた技術(あたりまえになった技術)。あとは、これらをどうやって教育に上手に取り入れていくかが課題なのだと思います。(10年前のツイートも「a virtual university environment in Japan」でしたね。)

 

このように書くと、デジタル化、オンライン化することが目的ではない!とのご意見もいただくことが多いのですが、私もまったくその通りだと思っています。

オンライン化、デジタル化するメリットがあるからこそ、それらをうまく教育カリキュラムに取り入れていくことが重要だと思います。そして、実践・継続しないと、そのノウハウは蓄積されず継承されていきません。

このコロナ禍でのオンライン化を前向きにとらえて、今後も学習環境の改善を進めていきたいと改めて思いました。

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