オンライン授業にするために、休校中の大学で学生たちとのコミュニケーションづくりに試行錯誤を重ねて1週間。本日4月15日(水)に、とりあえず第1回目のゼミのオンラインミーティングなるものを学生たちと実施しました。
結論から言うと、「やってよかった」です。
学生たちの技術的な不安だけでなく、そもそも決まった時間にアクセスしてきてくれるのか等も含めて、いろんな心配事は学生たちと話をしてみて、ある程度解消されました。
再度、私がやってきたことをまとめると、以下の手順になります。
- 学習管理システム(LMS、私の勤務校はMoodle)にゼミ(卒業研究)のコース設置、学生登録
- LMS(Moodle)上に、授業の概要、手順、今後のスケジュールなど必要事項を全て記載
- 学生へメールでLMS(Moodle)を見る旨を指示
- 掲示板の設置、掲示板での議論(卒研テーマ、その他なんでも)を学生に指示
- 掲示板での議論がメールで飛ぶように設定
- 毎日2時間程度のオフィスアワー(オンライン)の設置で、希望学生とZoom会議(これを1週間継続)
- ゼミがある予定だった日を全員でZoom会議する日(本日)と設定し、集合
このような手順になります。
毎日、1~2名とはZoomでバラバラと会話していましたが、いつも来るメンバーはほぼ固定で、13人中どれくらいが来てくれるか不安ではありましたが、結果的に10名の学生が参加。1時間程度、現在の大学の状況や今後の見通し(現時点で伝えられるもの)、授業のオンライン化についての議論、他大学の様子などを話すことができました。
また、学生は就職活動にも大きな不安を持っているようで、そういう心配事もゼミのみんなで共有して話し合えたのは学生の心のケアという意味でも大事だったと思っています。
全体としては、話し合いというよりも、事前にLMS(Moodle)の掲示板に書かれていた内容等も含めて、私から説明や話をする「講義」のようなスタイルで、その後、学生から質問等に答えていくことで議論が深まる、という通常の授業のようになってしまいましたが、学生たちはしっかりと聞いていてくれたような印象でした。
大学は中学、高校と違ってホームルームがあるわけでもなく、担任がいるわけでもありません(アドバイザー制度はありますが、担任とはまた違います)。なので、とりわけこのゼミ(研究室)単位でのコミュニティーが大事だと思い、オンラインでのコミュニティーづくりに試行錯誤したわけです。
学生の見えない不安を解消したい
ミーティングの最後に、大学が再開されるまで、このように定期的なミーティングを持つこともみんなで話し合い、「いったん終了ね!」としたのですが、数人の学生は退出せずに30分ほど雑談を、、、
他愛もない会話をダラダラと続けてみましたが、これが意外に楽しくて、日々のコミュニケーションが減っていることを改めて感じます。
よく報道されているように、若者が出歩いて、、、という状況でもなく、むしろ家でずっと過ごすことが多くストレスもあること、学校に行かなくなっているので、規則正しく起きれてない、バイトもなくなってしまった、、、などの学生の状況もよく理解できました(こちらは、中高生の方がより深刻かもしれません。)。
このような状況で、こうやってオンラインミーティングができて、学生たちも多少の安心感を持ってもらえたのではないかと思っています。
ここから、本格的に授業や演習というスタイルに持っていくためには、まだまだ準備すること、考えることが多いですが、教育を止めてはいけないと改めて思った次第。
今週から、人数が多い授業にも対応できるよう、オンデマンド型配信用の動画作成を開始する予定。がんばります!