今回はパワーポイントの新機能「カメオ」についてご紹介したいと思います。
最近(2022年9月ごろ)のアップデートで「カメオ / Cameo」という機能が付きました。一瞬「カメラ」と間違えましたが「カメオ」です。この機能は、OBSのようなアプリを使わなくても、スライドの中に自分自身を投影して映しこむことができます。スライドを記録するような動画作成時だけでなく、リアルタイムにスライドに入ることができるので、プレゼン時に雰囲気の違うプレゼンを演出できます。
※詳細を動画でご覧になりたい方はYouTubeさわらぼ・チャンネルの動画(クリック)へ
カメオの設定方法
「挿入タブ」を選択すると、メニューの一番右側に「カメオ」があります。これをクリックするだけで、カメラで映すことができるフレームを挿入できます。

一番右の「カメオ」をクリック
このフレームを選択すると、上部に「カメラの形式」というメニューが現れます。また、スライドを作っている段階で、一番左の「プレビュー」をクリックすると、カメラが接続されていれば、カメラの映像をリアルタイムに確認できます。
カメラのスタイルでは、プリセットされたスタイルから選択することで、形状を簡単に変えることができますし、自由に変更することもできます。配置やサイズの変更なども、通常の図形のスタイルとほぼ同じです。
※2022年11月現在では、リアルタイムでは背景をぼかしたり、グリーンバックで違う背景に差し替えるということはできません。記録の場合にはぼかすことができるので、これは早く実装して欲しいですね!

発表者ツールでビデオのオンオフもできる
オンライン会議 Zoom / TEAMSでの活用
実は、このカメオ、Zoom等オンラインで発表するにも最適です。Zoomでパワーポイントの説明や発表をしているとき、もちろんZoomの機能として画面上に顔を出すことはできますが、相手の画面にどのように表示されているかはデバイスによって変わります。スライドだけが画面に表示されていることもあるので、そのような時、スライドの中にカメオでカメラ位置をあらかじめ設定しておけば、顔を見せることができるプレゼンになると思いました。

Zoomでカメオを表示、2つのカメラを使用中
その場合の注意点があります。パソコンのカメラは1つのカメラに1つのアプリしか対応しません。その場合、Zoomでカメラを利用している場合、PowerPointではそのカメラを使うことができないので、Zoomで使っているカメラを使ってパワポではカメオで顔出しできないことになります。
Zoom側のカメラを切断(オフ)する方法もありますが、もう一つ別のカメラを準備しておけば、1つのカメラはZoom用、もう一つはパワポのカメオ用と選択することで、同時に顔を映しながらプレゼン可能です。
教室でおすすめの活用法「書画カメラ」として使う
このカメオ、リアルタイムでこんな使い方、教室ではしない!と思うかもしれませんが、ちょっとした一工夫で、大活躍しそうです。あらかじめ、カメオのエリアを大きめにスライドに埋め込んで、書画カメラとして使うという方法です。

スライドの本と手は写真ではなくカメオの動画です
最近は授業もパワポのスライドということが増えてきましたが、このような外部カメラを接続できれば、スライドを切り替えることなく、パワポで説明しながら手元の教科書を拡大させたり、または、手元でやっている作業などを教室の大きなスクリーンに見せながら授業や講演することができます。
これこそが、教室でこのカメオを有効活用できる一番の方法かと思いました。ケーブルに余裕のある外部カメラがあった方が便利です。私は1個1500円~3000円程度の外付けカメラを使って書画カメラ替わりにしているので、学校等の現場でこのように使ってみよう!と思われた方はぜひお試しください。

ケーブルに余裕がある外付けカメラが便利