日本の国際化が目指したものは何だったのか? – バイリンガル子育ての講演を終えて

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このブログやFacebookなどで何度かお知らせしていますが、1月17日(土)に、福井県生活学習館(ユー・アイふくい)にて「バイリンガル子育て奮戦記」と題して、国際社会をテーマにした講演をさせていただきました。

 

当日は、雪が降る悪天候にもかかわらず、大勢の皆さんにお越しいただきありがとうございました。これまで、いろいろな講演・セミナーをさせていただくことはあったので、人前で話をすることは慣れているつもりでしたが、自分の家族のこと、子育てのことをテーマにお話しするのは初めてとあって、多少緊張しました。

 

当日お話したテーマはレジュメに記載した項目を後半に掲載するので、こんなこと話してたのか、、、ということを見ていただけたらと思うのですが、講演の最後にテーマの「国際」に関連するお話として、日本の国際化について少しだけ触れました。

 

  • 「国際化といえば当然に英語なのか?」
  • 「インターナショナルとグローバルはどう違うのか?」

 

何年か前に、とある県(福井県ではないですが)の国際交流協会に張り出された英会話スクールの求人広告。ここに掲載されていた採用条件が、

blonde hair and blue or green eyes

これは2006年の話。

これが人種差別や偏見か、ということはここでは議論しません。

 

英会話スクールの講師に対するニーズがそのようなもであれば、私企業がニーズにそった人材を募集することは企業戦略だ、といえなくもない。そうすると、このような記事から読み取れるのは、「英語の先生=金髪で青い目の講師」というイメージが当時英語を学びたい人に多かった。そういうことなのだと思います。

 

今は2015年。

 

あれから10年近くたって、私たちの国際、そして外国人に対する見方はどれくらいかわったでしょうか?

 

国際化は目指すもの?

よく国際化を目指して・・・というような議論で語られることが多いこの「国際」という文字ですが、もともとは「各国交際」といった外交上の用語をもとに造語された和製漢語。日本でできた言葉だったんですね。

『国際』

複数の国家に関係していること。世界的であること。多く他の語の上に付けて用いる。
[補 説]国際法の漢訳「万国公法」の中で使用された「各国交際」という語をもとに造語された和製漢語。本来、diplomatic intercourse(=国家間の交際)の訳語であったが、明治30年代からinternationalの訳語として用いられるようになった。

(出展「小学館デジタル大辞泉」)

ですが、国際化を目指すというよりは、環境が国際化してきている、そこにどう対応するべきか、という視点でとらえた方がいい気がします。

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中身が大事―言葉はやはりコミュニケーションの手段

我が家のバイリンガル子育て、このまま英語で話し続けると、一生子供たちと日本語で会話をする機会が訪れないかもしれません。当初は少しさみしい気もしましたが、大切なのは何を話しているか、何を伝えているか、という中身。しっかりと意思疎通できていれば、どの言語を使うかはあまり重要でないのかもしれません。

 

bilin03そういえば、昨年末にネパールの子どもたちに支援物資を届けるため、支援活動をされている皆さんとネパールに行ってきました。ネパール語は当然できないので、むこうでの会話は英語になるのですが、中途半端に英語ができる私などはどうしても「ちゃんと喋らないと・・・」と話し方の方が気になってしまいます。

 

ですが、一緒に支援活動に行った方々は言葉の壁をこえ、現地の子供たちと楽しそうに遊んでます。(年齢は皆さん60歳以上の方々で、私が尊敬する人生の大先輩!さすがです!)

 

ここでも、コミュニケーションはどう話すかではなく、「何を伝えるか」という中身の問題だと再認識。

 

英語が好きだから英語を学ぶ、という時代は少しずつ変わってきている・・・むしろ変わるべきなのかも知れませんね。

 

講演のレジュメ

1. 国際化といったら「英語」?

 

2.なぜわが家はバイリンガル子育てを始めたのか
2.1 「バイリンガル」とは?

 

3.親の英語力はどこまで必要か?
3.1 One Person One Language
3.2 どんな教材を使ったか

 

4.わが家の子供たちの言語習得の軌跡
4.1 日常生活での語りかけは苦労の連続・・・
4.2 0~1歳 待望のわが子の誕生!英語がわが家の公用語に?!
4.3 2~3歳 言語習得スピードがアップ!英語で語ると生意気?
4.4 4~5歳 幼稚園に通いだして、英語と日本語のバランスは?

 

5.英語での経験不足を補うために! Go Abroad!
5.1 最初の海外はオーストラリアへ、
5.2 3度の海外でのサマーキャンプから得られたもの!

 

6.国際交流の本当の意味を考えたい
6.1 PTPIの事業から学んだ本当の国際交流の意味
6.2 私たちの国際は欧米しか見ていなかったかのでは?

 

7.バイリンガル子育て、息子から学んだ大切なこと

 

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