ゼミ学生の卒展2026 – 卒業研究作品展開催のための備忘録

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学内の公式な卒業研究発表会は終了しましたが、その後、研究室(さわらぼ)のゼミ生たちの卒業研究作品展を開催しました。

私の研究室(さわらぼ)はデザインやアート・美術系ではないのですが、今年度はポスター作品やアートなどを制作・探究する学生が2名いました。その活動課程で生み出された作品の数々。「学内の発表会だけにしておくのはもったいないのでは?」ということで、学生たちに実施を持ちかけたところ、ぜひやってみよう!ということで実施する方向で動き出したという流れです。

絵やポスターの展示というと、簡単に出来そうなイメージですが、実際に準備に取り掛かると、決めること、やることが多くて大変だということが学生たちもわかってきます。

 

結論を言えば、学生も私も「やってよかった」という感想なのですが、今後、同じように外で作品展をしたいという学生の為の記録も兼ねて、どんな準備をしてきたのか、当日はどうだったのかということを備忘録的に少し書き綴ってみたいと思います。

実施検討開始(10月後半~11月ごろ)

学生に、やってみては?と話を持ち掛けたのが、ちょうど卒業研究の公式な中間発表が終わったころ(これとは別のゼミだけの中間発表もしてます!)。10月後半のこんな遅い時期に中間発表なのですが、これはこれで、最終に向けての確認と軌道修正ということで意味があると思います。そのころ、作品を作っている2名に、どこかで公開するか展示してみては?ということを持ち掛けてみました。

ちょうど、前期の福井大学大学院の授業で、まちづくり福井(福井のTMO)が管理するコノジナガヤという場所を見学し、そこにギャラリーとして借りることが出来そうなスペースがあることを知ったので、福井駅の商店街の一角で展示をするのも面白いのではないかと思いました。このアイデアには学生も興味を持ってくれて、実施の方向で動き出そう!ということで話がまとまったのがこの時期だったと思います。

 

その後、実際に場所が借りれるかどうかの確認が必要かと思い、場所を管理するまちづくり福井の知り合いに連絡を取りました。

直接の担当者をご紹介いただいて、想定していた場所が2月ごろは既にイベント利用が決まっていて、借りることができないことを知ります。ただ、担当の方も他を考えて下さり、同じ商店街で管理している会議室(なんと、元ギャラリーとして利用されていた場所)で実施してはどうかというご提案を頂きました。(その後、実際に私(教員)一人で現場を外から確認にも行ってきました。)

会場の外観:新栄商店街の会議室

 

11月下旬には実施することで日程を確定(2026/2/15-16)、場所を仮押さえしていただきました。

 

同時進行で、学生たちは、卒業作品展には、どのような作品を展示するのか、卒業展としてどのようにディスプレイするのか?などを考えていきます。といっても、なかなか具体的にどう?ということをまとめるのは難しくもあります。また、作品展などをしたことがない学生たちなので、どうしてもイメージが浮かびにくいというのもあるようです。

外部での展覧会ということは、一般の方も来る可能性がありますし、告知のためのポスター、コンセプトなどを表現した展覧会名(コピー)なども考えなければならないことを学生に伝えました。

  1. 日程を決める
  2. 会場を決める(予算なども考えて…)
  3. 展示の概要を考える(規模、コンセプト、どのような展示とするのか?)
  4. 告知用ポスターの作成(誰が作る?展覧会名など必要?)

 

会場の下見と見学(12月中旬)

会場担当者からの提案もあり、この時期に、実際に会場の下見に行くことになりました。私と展示する学生2名。

やはり実際の現場を事前に見るというのは大事です。学生たちも会場のイメージがつかめたと同時に、実際に「やる」というところにスイッチが入ったようで、現場に行く効果というのはこういうところにもあるのだと再認識しました。

もともと洋服などのお店だったスペースを、その後、ギャラリーとして改装して使っていたようで、天井にはレールで移動可能なスポットライトが沢山あります。最初に借りようと思っていた場所以上にギャラリーっぽいので、結果的にこの場所をお借り出来て大正解でした。

現在は「新栄会議室」という名称で、会議室利用されているとのことで、大きなテーブルや多くの椅子、そして、大きなスクリーンが備えられています。冷暖房も完備で、授業でも使ってみたくなる空間でした。

会場の内覧をする学生と担当の方

唯一欠点があるとすれば、トイレや水道がないこと。

ただし、これは、同じ商店街の並びに公共トイレがあるので何とかなります。

会場の内覧をおこなったことで、学生もかなりリアリティを感じるとともに、開催に対してプレッシャーも生まれてきたようで、いい学びの緊張感になったと思いました。やっぱり現場は大事です。と同時に、開催のための告知ポスターなども動き始め、いい感じになってきました。

  1. 会場の下見・内覧
  2. 作品の整理、準備など

 

作品等の整理と告知ポスターの作成・完成(1月)

告知ポスター

学生たちは、通常の学内向けの卒業研究発表会のための準備(発表スライド・動画・卒論など)もしながら、外部向けの卒業作品展の準備もおこないます。

作品を選び、それぞれの作品に関する説明書き(長すぎず、短かすぎず、作品タイトルもあれば、、、)があった方がいいことも伝えます。今回は卒業研究の作品展なので、この作品はどのような研究活動・探究活動の過程や結果で生み出されたものかを伝えた方が、来場者にもわかりやすいと思うからです。

こういう細かいことも、ノウハウなのだと再確認できますし、実際にやってみて気づくことも多いので、外部向けの準備というのは学びが多いことを自分自身も再認識できました。

告知ポスターも、何度か改善点を学生とやり取りして、最終的に完成!学内への掲示や外部への告知をおこないました。

 

コロナ禍前はこのような外とのつながり、外部での発表や連携・協働も沢山やっていましたが、最近はすっかりとご無沙汰になっていたので、自分たちで作り上げていく楽しさのようなものを感じることもできました。

  1. 告知ポスター作成、掲示
  2. 正式な会場利用申込の送付など

 

事前の事務処理と搬入作業など(2月上旬)

作品は基本デジタルのものが多いので、それらを印刷して掲示できるように準備します。また、会場は会議室ということもあり、前述の巨大モニターが備え付けられているので、学生が作成した研究発表動画(主旨等が説明されているプレゼン動画)も準備します。

事務的なお話ですが、このような会場は前払いであることが多いので、支払等の事務処理もこの時期に。

そして、搬入時間も含めて借りることになるので、2日間の開催期間ですが、前日の午後を搬入用に借りました。

一番いまどきだと思ったのは会場の「かぎ」

電子錠になっていて、借りた期間だけ有効な暗証番号が送られてきました。会場は監視カメラもあるので、貸主も遠隔で確認できますし、借りている我々もむしろそのような設備があった方が安心です。(実際には、担当者の方がわざわざ会場に出向いてくれましたが、、、)

準備中の学生たち

学内用の研究発表会の翌日が搬入日だったのですが、学生とは昼に集合してご飯を食べた後、会場に作品を持ち込んで、展示していきます。

展示する作品(ポスターなど)の点数を考えると、もっと早く終わると思っていましたが、机・椅子を移動させたり、作品の配置を何パターンか試したりと、準備には意外に時間がかかります。午後の時間を全て搬入のために借りたのも正解だったと思います。このような作品展を開催することの学びは、本番だけでなく、このような事前準備や展示のための試行錯誤にもあると思っています。今回も、そのような学びが学生の中に沢山生まれたのではないかと。

  1. 事務処理(支払等)
  2. 作品の印刷・準備など
  3. 会場への搬入の展示

 

そして迎えた当日、2月15~16日

いよいよ開催当日です。

それほど多くの方々に告知・声掛けをしたわけでもないので、どれくらいの方々が足を止めて入場してくれるか期待と不安がいっぱいでしたが、初日、早速朝一番で新栄商店街に来られていた方々が3名入場してくれました。

最初に来てくれたお客さんに学生も緊張

学生も、全く背景を知らない一般の方々に説明するということに慣れていおらず、硬い表情ですが、質疑応答をしていくなかで、徐々に笑顔もあふれてきて、このような作品展の楽しさが理解できてきている様子。その後、立ち寄っていただける方々も増えていき、学生の発表動画なども見ていただくなど、非常に充実した1日となりました。

初日は日曜日ということもあり、知り合いも含めて大勢の方々に来ていただけました。また、2日目は平日の月曜日ということで、かなりまばらな人の入りでしたが、こちらは知り合いいを中心にゆったりとした時間で説明ができたようで、この2日間をとおして、冒頭にも述べた「やってよかった」を感じることができたようでした。

 

実際にやってみる!実践の大切さ

私の研究室では実践の大切さ、実際にやってみるということを大事にしています。多少研究らしくなくても、自分で動いて感じてみることの大切さ、これが一番の学びであり財産ではないかと思うのです。

学校や誰かが環境を準備してくれてあたりまえ、、、経験できないのは学校が準備してくれないから、、、なんていう他人のせいにせず、自分の興味を自分自身で動いて実現して欲しい。これこそが一番の地域での学びだと思うのです。

 

私にとっても久しぶりに楽しい時間でした。ご協力・ご理解いただいた関係者のみなさま、ありがとうございます。

 

補足:2名の学生は、一人が、学生向けのイベントポスターやチラシを作ってその効果などを考察する学生。もう一人が、昭和初期などの時代のポスター配色などを調べて、それらの効果などを考察したのち、自分で同様の配色で絵を描いてみるという学生でした。

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