最近は携帯電話にカメラがついたおかげで、誰でもカメラマンになれる時代。
SNSの流行もあってか、写真を撮る機会、写真を見る機会が昔とは比較にならないほど増えました。
前回のブログ(3秒で劇的に変わる写真の撮り方)でも紹介しましたが、写真の撮り方について人前で話をすることがたまにあるります。そこで毎回必ず圧倒的な参加者の方から聞かれるのがこれ。
背景がボケた写真を撮るには?
そもそも、背景がボケた写真がいい写真なのかどうかは別として、下のような写真は高価な一眼レフでないと撮れないと思われている方が多いようです。
ですが、背景がボケるかボケないかは一眼レフかどうかとは実はそれほど関係ありません。
実際、ボケる原理をちゃんと説明すると、「絞りが、、、」「光が、、、」「被写界深度が、、、」とかと難しい話になっていくのですが、素人にはちょっと難しいですよね。そこで、手持ちの安価なコンデジや携帯のカメラでもボケる撮り方として、私が説明しているのが、これ。
横から撮って、背景いれましょ!
そんなことわかってる!と言われそうで意外に気づかないのがこの方法です。
例えば、料理写真とかだと、おいしそ~~って普通は上から撮ります。
これはこれで素敵だと私は思うのですが、ボケません。下の図を見ていただければ明らかなのですが、上から撮影すると背景はテーブル。被写体の料理と距離が同じなので、ボケるべき背景がない。それだけのことなのです。
背景がボケた写真を撮りたければ、上の図のように、カメラを被写体(料理)に向けて少し水平気味に下げて、背景にテーブルではなく、遠くの景色が映るようにしてください。ピントはもちろん手前の料理に合わせて。そうすると、自然に背景(上の図であれば花)がボケます。
安いカメラでもできるので、例えば、私のCASIO EXILIM(某量販店で7,000円で購入したものです。)で撮ってみました。
上から撮った写真
図で説明した、上から撮った状態と同じなので、背景はボケません。すべてにピントが合っています。
カメラを水平なポジションに変えて、遠景を入れた写真
上の2枚は、カシオの安いコンデジで撮ってますが、2枚目の背景がボケているのが確認できますよね。
どれくらいボケるかというのは、背景までの距離だけの話ではなく、絞りなどの光の量にも関係してくるので、これ以上は専門的な話になってきますが、ちょっとしたボケ味を出すならコンパクトデジカメでもできちゃいます。
一眼レフとの違いはどれくらいか
では、一眼レフとコンデジの差はどれくらいか。一眼レフはレンズにもよるので単純比較ができませんが、標準的なキットでついてるレンズで比較してみました。
1枚目(下の写真)は、先ほどのカシオの安いコンデジ。我が家の子供たちが遊んでいたドングリを撮ってみました。遠くのマツボックリはボケてますが、近いこともあり、ボケがそれほど強い写真にはなりません。
一方で、一眼レフ(CANON EOS KISS)で撮った写真が下の写真です。
同じ場所から同じようなアングルですが、背景のボケ具合はかなり違います。
やっぱり一眼レフにはかないませんね。。。
コンパクトデジカメでもある程度は背景をぼかすことは可能なのですが、そもそも、どういう狙いでボケを作るのか、ということを考える方が大事なのだと思います、、、^^;
カメラは奥が深いですね。