地域活性化のための3要素
日本の自治体が地域活性化を行政目標に掲げるようになって久しいですが、地域活性化に必要不可欠な要素としていろんなところでいわれている言葉に「よそ者、若者、バカ者」というのがあります。
「若者」というのは誰もが思いつく要素。
地域に若い人が大勢いればそれだけで活気づきます。地域活性化を叫ぶ自治体の多くは地方の自治体、特に過疎化に拍車がかかってるところであり、それだけでも、若者がいかに地域に必要とされている要素かがわかります。今の日本に活気がなく、漠然とした不安感のようなものが漂っているのは、昨今の少子化問題と全く関係がないとも言えなそうですよね。
次にバカ者。
馬鹿と思えるくらい一生懸命に活動するという意味でのバカ者。目標に向かって行動していく計り知れない行動力を持った人が必要なのも、地域活性化だけでなく、あらゆるプロジェクトに言えることです。
そして、私が一番大事だと思うのが「よそ者」。
日本の地方はまだまだ保守的。よそ者が幅を利かせられる社会ではありません。しかし、地域活性化の先進的な事例をいくつか見ていくと、必ずそのキーマンに「よそ者」の存在があります。地域活性化の視点でみるなら、よそ者は地域の人たちが当たり前と思っている既成概念や本来価値があるものを客観的な角度(または新しい視点)でその土地の人たちに見せてくれます。また、しがらみがないからこそ、自由な発想や行動が可能となります。
私が知っている地域活性化成功事例の中には書籍で読んだ事例から、身近なところでの知り合いの事例も含めて、必ずこの「よそ者」の存在が際立っています。保守的な日本の地方で、一生懸命バカなことに打ち込めるのは、若いよそ者だけ、ということなのかもしれませんが・・・
市長をやりませんか? - 鯖江に若者、バカ者、よそ者集結!
先週、9月15日に鯖江市で開催された地域活性化プランコンテストの決勝を見に行ってきました。市長選前というこの微妙な時期に「市長をやりませんか?」という何とも粋なキャッチフレーズで開催されたコンテスト。東京、大阪、京都、名古屋などの大学生が福井の鯖江市に集結し、鯖江市活性化のためのプランをプレゼンするという企画です。
決勝は勝ち残った3チームが市長さんの前でプレゼンをするというスタイルでした。お寺の本堂を借りきって開催!というのも非常に斬新でしたが、何のゆかりもない鯖江市に学生達が集まって2泊3日で鯖江のことを調査し、提案を行う姿は、まさにこの「若者、バカ者、よそ者」の三要素が全てそこにあった気がしました。
正直、プレゼンテーションの中身については、「おぉ!」と驚かされるような斬新なアイディアというのは残念ながらなかったのですが(私の個人的な意見ですみません)、キラリと光る原石をたくさん見つけた気がしました。磨けばこれからどんどん輝いていくんだろうと思います。将来が楽しみですね。また、集まってきた学生たちの熱意がとてもよく伝わってくるいいイベントだったと思います。できれば、決勝だけでなく予選の全ての組のプレゼンを見てみたかったですね。
このようなイベントが来年も継続的に開催されていくと、鯖江市にもいい風が吹いていきそうな気がしますね。全国から福井に、そして鯖江に来てくれた学生の皆さん、ありがとう!