ブレスト - 多様な意見を抽出するための技法
ブレインストーミングとは、多様な意見を抽出するための手法です。単に、大勢で新しいアイディアを出し合うというだけのことなのですが、一人で考えるより大勢で考えてアイディアを爆発的に増やしましょう!というのが基本姿勢です。
実際にやってみると、一人では考えもつかなかった多くのアイディアが集まり驚かされますし、日本の古いことわざにもある「3人寄れば文殊の知恵」を実感させてくれる手法でもあるのですが、このブレストには絶対に守らなければならないいくつかのルールがあります。
意外に守られていないブレストのルール
会社で働いていて、企画部門などに勤めていると、新しいアイディアを出すために、スタッフでブレインストーミングをするなんてこともあると思いますが、ブレストといいながら、ブレストになっていないケースが多々あります。
そこで、ここでは、ブレストのルールを確認してみたいと思います。
1.質より量
意外かもしれませんが、質より量を最優先します。決まった時間の中で、できるだけたくさんのアイディアを出すことに力を注ぎます。クオリティを上げるために「ん、、、」と考え込んでしまうよりは、様々なアイディアをたくさん出すことを優先します。
2.奇抜なアイディアを重視!
奇抜なアイディアや誰も思いつかなかった斬新なアイディアを重視します。普通そんなことありえないだろう?というようなものでも大歓迎なのです。
3.似たアイディアでも歓迎!そこから発展が・・・
数を出すことに集中すると、自然と似たようなアイディアが出てきます。それでも、それらを抑制することなく、どんどん出していきます。すでに既出のアイディアをちょっと変えただけのものでもしっかりと一つのアイディアとして尊重します。
4.途中で批判、批評をしない - 最重要
そして、ブレストで最も重要なのが「途中で批判や評価をしない」ということなのです。ブレストの時間というのは、アイディア出しだけのために使い、「そのアイディアはちょっとね・・・」といった批判をしてはいけません。一度、批評が始まると、みんなアイディアを出す時に自分の評価(または、他人の評価)を考慮してしまい、既成概念に取りつかれて斬新なアイディアが出てこなくなります。
先ほど、ブレストになっていないと書いたのは、まさにこのケースの場合であり、ブレストと言いながら、いつの間にかアイディアの評価会議になっていた・・・なんてこと心当たりがある方も相当いるのではないかと思います。
特に、会社で上司も含めて皆でブレストをする場合、上司が批判的なコメントや評価に該当するような言葉を発した瞬間に、ブレストではなくなってしまうことも稀ではありません。
ついつい批評していた・・・と心当たりのある上司の方。次回ブレストをする時は、先ほどの4つのルールを忘れず、我慢して、部下の自由闊達な意見に耳を傾けてみてくださいね。