もう先週のことになりますが、福井県生活学習館(ユー・アイふくい)にて、福井県公民館連合会からのご依頼で「仕事に活かすAI活用講座 〜安全に、効率的に賢く使うために〜」というテーマで講演・セミナーをおこなってきました。

生成AIという言葉が私たちの日常に登場してから3年以上が経ちます(2022~2023年ごろだったと思います)。その精度は日々向上し、今や広く一般に浸透してきたと感じています。
さまざまな分野や業種で「いかに仕事に活用するか」が議論される中、今回の舞台は地域のハブである「公民館」です。
公民館というと、地域交流の拠点や生涯学習といったアナログなイメージが先行し、一見すると「生成AI」というキーワードとは無縁のようにも思えます。しかし一方で、公民館は行政の一翼を担う存在でもあり、数多くの事務処理を抱えています。
日々の業務が多岐にわたり高度化する中、「AI活用で仕事を効率化しよう!」という主催者様の熱い意図を受け、今回の講演・講座を担当させていただきました。
当日は100名を超える公民館主事さんが福井県全域から集まり、さらには福井県教育委員会やお隣の石川県の公民館関係者の方々もご参加くださるなど、定員を超える大盛況となりました。準備にあたられたスタッフの皆様のご苦労は大変なものだったと思います。
また、当日はメディアの取材も入っており、翌日の新聞等でも大きく取り上げていただきました。この分野における関心の高さが伺えます。

100名を超える参加者で会場はいっぱい
AIの基礎的理解と、安全に使うためのポイント
私は情報工学が専門でも、生成AIのエキスパートや研究者でもありません。ですが、福井大学(大学院)の技術経営の授業において、3年以上前から商品開発や企画等における生成AI活用の取り組みを実践してきました。その活動を新聞などのメディアに取材していただいたり、大学等の研究会で事例を共有させていただいたりしたこともあります。
そんなご縁もあり、今回、福井県公民館連合会にお声がけいただきました。
「生成AI」と聞くと敷居を高く感じたり、「怖い」という印象を持ったりする方も多いかもしれません。しかし冷静に考えると、私たちの生活はずっと以前からさまざまな技術に支えられています。それらも「AIのようなサポート技術」だと捉えれば、もう少し身近に感じられるのではないでしょうか。

地域の公民館で働く方々に情報技術の専門家は多くありません。だからこそ、その分野に精通していなくても、気軽に使って業務効率化に役立ててもらうことを一番のポイントとして、丁寧にお話しさせていただきました。
技術的に詳しい方から見れば「こんな初歩的なこと?」と思われる内容かもしれませんが、私自身が技術者ではなく「一人の利用者」だからこそ、利用者目線に立った講座にできたのではないかと自負しています。
セミナーは「基礎編」と「実践編」の2部構成
当日は、前半の80分を「基礎編」、休憩を挟んだ後半の70分を「実践編」とし、「公民館業務に役立つAI活用術」と題した全員参加型の演習をおこないました。
大講義室という教室型の会場で全員が一斉に演習を行う難しさはありましたが、皆様が持参されたスマートフォンやタブレットで実際に生成AIを動かしながら、楽しく取り組んでいただけたようです。

タブレットで発表中の参加者を全体カメラで中継
挨拶文の作成やアンケートの集計などを練習した後は、メインイベントとして「市民講座のアイデア出し」に挑戦。企画案の絞り込み、キャッチコピーの考案、チラシの挿絵に使える画像素材の生成など、参加者全員でワクワクするような企画を考え、最後にはアイデアを共有し合いました。
参加された公民館主事の皆様は、もともと高いコミュニケーション能力をお持ちの方ばかりです。スマホの画面に向かって黙々と作業するのではなく、「こんな風に出たよ!」と周囲の方々と積極的に議論を交わされており、会場は非常に賑やかで和やかなムードに包まれました。講師である私にとっても、あっという間の楽しい時間でした。

皆さん、上手にスマホでAIと議論中
どれほど皆様のお役に立てたかは正直不安な部分もありましたが、講座終了後、参加者の方々から「次もぜひお願いしたい」「基礎と応用を分けて、さらに発展的な内容もやってほしい」といったお声を直接いただき、一定の満足はお届けできたのではないかとホッとしています。
今後の生成AIとの向き合い方
私自身、日々の教育や研究活動の中で生成AIの助けを借りる場面が増えています。
これから私たちの社会がAIとどのように向き合っていくことになるのか、私自身も一人の利用者として、しっかりと注目していきたいと思います。
最後になりますが、今回は福井県公民館連合会の研修にお呼びいただき、本当にありがとうございました。



