らてんぽ - 学生活動拠点施設とその課題

鯖江市がすすめる学生支援 - 街の活性化につながるか

今日、午前中、鯖江市の「らてんぽ」という施設に行ってきました。最近、なにかと鯖江に行くことが多い自分なのですが、今日はNPO学生連合さん主催の「寺子屋☆すたいる」という子供向け講座の先生をするためです。

5月末に鯖乃家さんで経営戦略に関するセミナーをさせていただいて、それが縁でもあるのですが、実際に小学生相手だと話は変わってきます。小学生を対象にした内容にかなりアレンジして望まないと、本当に場違いなお話をすることになってしまいますよね。

らてんぽに設置された新品のPC

そもそも、この「らてんぽ」という施設、鯖江市が学生のための活動拠点として整備し借り上げているもののようで、学生が中心となった管理運営というのが基本のようです。先日も牧野市長が来られて、いろいろとお話をされているようで、また、市が「らてんぽ」用に新品のノートパソコンを6台も設置しているところから、行政の十分なバックアップも受けての活動ということが見てとれます。

今回の講座は「ものづくり」のための企画力養成!

今回の講座、バックアップしている鯖江市側の意図としては「ものづくり」。

公的機関のバックアップのもと、ITを使ったものづくり系の講座が開かれることは多々あると思うのですが、そのような講座で圧倒的に多いのはソフトの使い方。ですが、ソフトの使い方だけ習得しても、では、何のためにこのソフトを使うのか。ものづくりにどうやって活用していくべきか、という視点が欠けていることが多いと思うのです。

主催者側からいただいていたお題は「プレゼン」だったのですが、「ものづくり」と関連して、ものを作るための目的整理法や企画の立て方のような講座にできたら、、、というようにアレンジしてみました。

アメリカなどでは、学校での作文の授業というのは、ある程度はっきりとした目的や結論に向けて論理的な文書作成能力を鍛える、そんな場になっています。一方、日本の作文は起承転結型の物語を描くような作文のスタイルが主ではないかと思います。

どちらがいいとは言えませんが、文書を取りまとめたり、計画を立てて皆でプロジェクトを進めて行ったり(小学生なら夏休みの理科の実験の宿題をレポートにまとめたりするのにも)するには、論理的な構造をある程度もった文書作成能力が必要になってくると思います。

DSを親にねだる時の作戦?

ちょっと難しく書きましたが、単純にいえば、子供がお母さんにゲーム機を買ってもらうことを想像してみてください。「DSなんだけど、みんな持ってるから買ってよ~。先週、○○君も買ってもらったって言ってたよ~」と駄々をこねても親は納得しないですよね。

論理的に説得するなら、「DSがほしいんだけど、他と比較しても、すごくいいと思うよ。PS3やWiiよりずっと安いし、小さいからどこでも持ち運べて場所もとらない。片付けも楽でしょ?しかも、漢字や計算といった勉強のソフトがたくさんでてるんだ。これがあったら楽しみながら勉強できるんだけど。大人の人も買っているみたい。」なんて言われたら、親としても反論につまります。

漠然と文章を見ていると、よくわからないかも知れませんが、後半の文章には説得するための構造(戦略)が存在します。文書を箇条書きに整理しなおすと、

  • 結論:DSが素晴らしソフトなので買ってほしい!
  • 理由1:価格が安い(PS3やWiiよりも安い)
  • 理由2:場所をとらない(コンパクトで携帯性にすぐれる)
  • 理由3:勉強に役立つ、大人もこれで脳トレしてる

上記のように整理できます。DSが素晴らしいという主張と、その主張をサポートするための強力な理由が3つもあり、それらが全体として説得力向上に寄与していることが理解できると思います(ちょっと極端な例ではありますが・・・)。

と、やりたかったことについてはここまでだったのですが、最終的に、当日のNPO学生連合さんの運営についてはいろいろと課題が残りましたね。鯖江市の商工担当の方ともお話する機会がもてましたが、次回このようなイベントを開催するときには、今回の課題を教訓に、より良いものにしていってほしいと願うばかりです。

鯖江市商店街で開催される「ご縁市」

鯖江で毎月開かれるご縁市

当日は、月一で開催される「ご縁市」があり、大変賑わっていました。駅前商店街というと、最近では郊外型大規模店舗におされて、シャッター通り化しているところも数多いですが、この商店街の活動はすばらしいですね。一度だけでなく、毎月継続的に実施しているところがポイントなのだと思いますし、街の活性化に本当に寄与していると思います。軒先で座って将棋ならぬオセロができたりするコーナーもあり、ちょっとレトロかつ新鮮なお祭りでした。

ご縁市でにぎわう商店街

以前から思うことですが、鯖江というのはこういう取り組みが非常に盛んな町だと感じます。NPO活動についても、NPO活動センターを中心に様々な団体が活躍していますし、私の住んでいる坂井市でもぜひ見習わないといけないと感じました。

思うだけでなく、お前がやれ!と言われそうですが・・・

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このページは、sawazakiが2008年7月13日 13:12に書いたブログ記事です。

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