会議弁当発注からマーケティングを考える – お・も・て・な・し!へのステップ

会議弁当:おもてなし成功に向けた7ステップ

会議弁当:おもてなし成功に向けた7ステップ

先日、福井商工会議所にて「会議弁当ご賞味会 おもてなし成功のための7ステップ」と題して講演をさせていただきました。この3月3日にお弁当注文の商談会である「会議弁当ご賞味会」が福井商工会議所で開催されます。その出展者への説明会があり、そこでの成功に向けたセミナーという位置づけです。

お弁当の中身や味付けなど私は専門外なので、そういうお話はできませんが、、、というよりも、どこの事業者さんも素晴らしいお弁当!おいしいのが当たり前というレベルなのでそこは口出し無用!

ただし、そこから実際に注文を受けることができるかどうかといえば別の話。

まずは注文を受けること - そこからはじまる「おもてなし」

まずは注文を受けること – そこからはじまる「おもてなし」

「おもてなしのための」と前置きしてあるのは、「おもてなし」について語るのではなく、そこに行きつくためには、まず注文される、選ばれる必要がある!そのために考えなくてはならないこと、を中心にお話しさせていただきました。

 

そもそも、みなさんの会社や組織では会議にお弁当を出しますか?

現在、仕事の関係で打ち合わせ、会議と様々な場所に出させていただいていますが、お弁当が出てきたことは正直年に数回あるかどうか。特にお役所系だとゼロに等しい状況です。

私も以前はサラリーマンで会議の段取りをする側にいましたが、予算厳しい昨今、そもそも外部から人を招いて会議をするときは、弁当を出さないといけない時間を外して会議を設定したものです。

そんな中、縮小傾向に思われているような市場で確実に注文をとっている事業者もいらっしゃるわけで、そういう経営のヒントになれば、という主旨のお話をさせていただきました。

お話の中で、少しだけマーケティングの考え方をお話しさせていただきました。「あたりまえ」と思われていることも、客観的な目で確認するといろいろと改善点が出てきます。また、福井商工会議所で独自に調査した結果から発注に関する興味深いデータもご紹介したので、ブログでも情報共有したいと思います。

 

弁当注文もマーケティングの考え方が生きてます!

マーケティングには3つのCという考え方があります。

マーケティングの3C

マーケティングの3C

自分のお客のことをよく知り、競争相手のことをよく知り、自分の会社のことを知る。
当たり前のことかもしれませんが、これを見落としてしまっているパターンが圧倒的に多いです。そこで、まず、「注文弁当のお客<Customer>を知る」ということで、いつ、どんな時に、誰が注文しているのか、ということを考えてみたいと思います。

 

商工会議所が実施したアンケート調査

実はこのことを知る非常に有益なデータがあります。平成24年に福井商工会議所が実施した事業者アンケート。これは一見の価値ありです。

福井商工会議所お弁当注文に関するアンケート

福井商工会議所お弁当注文に関するアンケート

 

そもそもいつどんなときに会議弁当が注文されるのか?

弁当が注文される圧倒的な機会は2つ。

社内会議とイベント
そこに役員会や来客対応のお弁当が続きます。

会議弁当の注文される場面

会議弁当の注文される場面は社内会議とイベント

であれば、狙うのは社内会議とイベント。

役員会、取締役会に出される弁当は、単価は高いかもしれませんが、それほど頻繁に開催されるものではありません。商談の場で弁当が出るのも最終段階でしょう。参加される数=オーダー数、そして頻度で考えるのであれば、イベントの参加者、スタッフ用、そして社内会議を狙うのが本命。

まず自分のお店の弁当がどういうところを狙っていて、どういうところに好まれるのか、要するに、どこにセールスをかければいいのかを決めなければいけません。それによって作るお弁当の中身も変化させる必要があります。お客<Customer>を知って、自分<Company>を知るということになります。

 

その目的に応じた特徴は?

会議弁当:目的によって違う求められる内容

会議弁当:目的によって違う求められる内容

代表的な2種類の機会についてその特徴を見てみましょう。

予算重視の社内会議

まずは社内会議。社内会議で利用される弁当の特徴を一言でいうなら「予算重視
先ほども書きましたが、予算縮減の昨今、決まった予算内で収まるお弁当が望まれています。基本的に身内に出される弁当。なので、見た目以上にボリュームやお得感が大事になってきます。価格でいうと500円~1000円まで。そして、宅配してもらえるのか、食べ終わった器やゴミを引き取ってもらえるのかというのも大事なポイント。

この弁当の内容や発注先を決めるのは圧倒的にその会議の「担当者」というパターンが多いようです。

内容重視の来客・接待

一方で、来客や役員などのお弁当。
こちらもかつてほど予算をかけられないものの、やはり「内容重視」。ただし、その予算も1000~1500円と、いたって普通。一昔前であれば、何千円かの松花堂弁当やうな重なんていうのも聞いたことがありますが、ずいぶんと値段も下がりました。そうはいっても、見た目とその高級感というのもポイントです。

注文内容と注文先を決めるのは上司、部長、課長級が多いというのがアンケートからの結果なのですが、サラリーマンをしていた個人的な経験から言うと、やはりここも「担当者」の存在は大きいのではないかと思うのです。担当者に任された内容を、上司がチェックして、よほどでない限りダメ出しをしない、そんなパターンが多かったような気がします。ただし、知り合いや商談会などでお試しとして「あそこつかってみてよ!」という指示出しがあったことも。その時も、内容までは指示がなかったですね。

 

どうやって発注先を決めているのか?

会議弁当:発注の決め手は「口こみ」

会議弁当:発注の決め手は「口こみ」

発注先をどうやって決めているのか、これは意外にもアナログで「口コミ」が圧倒的。意外なのはネットの情報や雑誌などが少ないこと。

実は、この講演をする数日前も会議があって、昼のお弁当を出していただいたことがあったので、その担当者に「どうやって決めたの?」と聞いてみたのです。

その答えはやはり口コミ。

先日の会議でのお弁当の一コマ

先日の会議でのお弁当の一コマ

ただ、一般のお店と違って口コミの情報源は職場の先輩や同僚。「以前食べてみて良かった」とか「引き継ぎ書に書かれている」パターンが圧倒的。私も経験ありますが、定例的な会議で準備をするには手引書や引き継ぎ書、または、前回の資料があり、そこにお弁当の注文先が一覧になっていることが多いのです(組織的に大きな会社ほどそうです。)。マメな担当者だと毎回のメニューと注文先をリスト化している人も。そして、毎回の注文は、ほぼそのリストから発注されるというのが通例でした。

これは実際に自分が会議弁当を発注する担当者の立場になってみると理解できます。会議弁当は「弁当」といいながらもやはり「仕事」なのです。味もそうですし、価格もですが、やはり「失敗できない」という心理が準備する担当者にはあります。弁当は完全に外注となるわけで、その外注先は実績のある「無難」なところになってしまうのは仕方のないこと。冒険をして、もし失敗したときは、「仕事での失敗」として担当者にその責任がのしかかってきます。

どうもこのあたりに発注獲得の秘密がありそうです。

既に決まっているパターンが圧倒的!

弁当発注先はある程度決まっている

弁当発注先はある程度決まっている

「発注先はすでに決めているところが多いですか?」という質問に「すでに決めている」と答えたところが65%。これがリスト(実際に紙になっているかどうかは別として)から選んでいるということを物語っています。この担当者のリストに残れるかどうかが、定期的に注文を受けられるかどうかのラインになりそうです。

既に発注先が決まっているなら、セールをしても意味ないのでは?と思われる方もいると思いますが、企業の担当者は何年かの周期で異動もあり変わっていきます。また、先ほどのリストも、その担当者が変わるたびに、その担当者の意向も入っていくので、まったくチャンスがないわけではないのです。逆に1度注文を受けることができればそれが実績となり、2度目のチャンスが訪れる可能性はグンっと高まります。

これはどんな分野でもそうですが、商談会に出展する意義というのは、そのようなチャンスをつかむためというのを忘れない、というのが大事だと思います。

ちなみに、、、こだわりの具材は?

弁当のおいしさの決め手は「ごはん:米」

弁当のおいしさの決め手は「ごはん:米」

ちなみにおいしさを決める具材の代表は「米」
これだったら、普通の幕の内弁当じゃん!という声も聞こえてきそうですが、そうなんです。あまり冒険しすぎるメニューというのは敬遠されます。

つまり、担当者の定番にならなければ、注文は来ないということ。

それでは以上を、定番になるためのポイントとして3つにまとめてみたので、見てみましょう。

 

担当者の定番になることを目指して!

会議弁当発注を受けるための3つのポイント – まとめ

会議弁当受注のための3つのポイント

会議弁当受注のための3つのポイント

1.担当者によさを知ってもらうこと

まず自分のところの商品(弁当)の良さを知ってもらわないと始まりません。だからこそ商談会のような機会は重要です。そして、注文しやすくするというのが大事。商談会のときは味見や見本だけじゃなく、もう注文してもらえるような「メニュー表」を配ることが大事です。先ほども書きましたが、発注する側にいたサラリーマン時代、担当者たちとよく話をしていたのが「メニューが手元にあると便利だよね。」でした。

確かに、宅配のピザ屋や寿司屋はメニューを配ってます。手元にあるから注文しようという行動に移れます。アナログかもしれませんが、こういう工夫はネット時代の今でも生きてます。

そして紙になっていれば担当者の手元に残ります。ネットで検索する時代になった今でも、会議資料や引き継ぎ書などは紙で残ることが多いはず。であれば、なおさらそのようなメニューを紙で配布することで手元に残してもらえる可能性が上がります。友達同士のランチや親睦会の会場探しなら雑誌やネットですが、やはり会議弁当は「仕事」ですから、、、

2. 価格と内容のバランス

価格と内容のバランス。社内会議やイベント弁当は量とお得感、来賓用は内容と見た目の高級感。この「値段の割にお得!」というのが予算削減が厳しい昨今、注文してもらえるかどうか、または、最初の注文を受けれるかどうかの線引きになっていると思います。また、会議弁当はあまり冒険しすぎず、まずは無難な構成で勝負した方が選んでもらいやすくなります。担当者は「仕事」で弁当を選択している以上これは仕方のないこと。

あと、上記のスライドでは「3」に入ってますが、「食べやすさ」というのも大事です。会議の進行によっては食べる時間が30分しかない、、、なんていうことも多々ありました。その時に食べにくい調理法(大きさ、かたち)ではお弁当の与える印象も変わってしまいます。調理の専門家ではないので、偉そうなことは言えませんが、食べる側の状況などを考えて具材を調理できるとベストかと。(具材を食べやすいように小さくしてしまうと、見た目の豪華さが下がります、、、ここのバランスは難しいですよね。)

3. 利便性が高いこと

仕事の一部として弁当が入っていることを考えると、配達というのは必須です。担当者が取に行く時間がないために外注をするのです。お店の都合もあり、どんなリクエストにもこたえられるわけではないと思いますが(宅配ピザのように24時間というのは無理です、、、)、配達できるというのは大きなメリットになります。あと、ある担当者からの声としては、「回収もしてくれると嬉しい。」というのを聞いたことがあります。

回収というと「うつわ」を使ったときだけかな?と思われるかもしれませんが、使い捨てのパッケージを使うと、大量のごみが出ます。外の会議室やホール、または、イベントなどの場合、これが大量のゴミになるわけで、これも処分してくれるような体制があると、担当者の反応はよくなります。

 

顧客視点の商品開発が大事

先日の会議で出されたお弁当 - 味といい中身といい完璧!

先日の会議で出されたお弁当 – 味といい中身といい完璧!

結局、マーケティングの原点に戻ってしまいますが、顧客視点での商品開発が一番大事というのはどの分野でも同じ。商品というと、販売する「もの」だけに目が行きがちですが、注文を受けるためのメニュー作りから、回収までのサービス全般を含めて「会議弁当」というサービスが成り立っていることを考えると、商談会(ご賞味会)に向けた作戦も練りやすいのではないかと思いました。

このブログではその部分だけ説明してますが、、、実際の講演会の内容は「ご賞味会当日のブース等での対応」がメインだったので、、、このお話しは番外編です^^; 当日話した後に、いろいろと思うところをまとめてみました。

メインのお話はまた機会があるときにまとめてアップしようと思います。

それにしても、お弁当って奥が深いですよね。

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